黒い色打掛や柄の意味を解説!髪型やおしゃれに着こなす3つのポイントとは
「おしゃれに着こなすポイントを知りたい!」
「みんなはどんな髪型を合わせているの?」
このように考えていませんか?
黒い色打掛には、「婚家以外の色には染まらない」という意味が込められています。白無垢や赤い色打掛と同じように、着用する意味を持った衣装のひとつです。
この記事では、黒い色打掛について、以下の内容を解説します。
- 黒い色打掛に込められた意味
- よくある柄と意味
- 髪型や髪飾り
- おしゃれに着こなすポイント
結婚式で黒い色打掛を着るかどうか悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
黒い色打掛に込められた意味
黒い色打掛には、「婚家以外の色には染まりません」「誰の色にも染まりません」という意味があります。白無垢には婚家に染まると言う意味がありますが、反対色の黒には、結婚によって婚家に入った後の花嫁の気持ちを表しているのです。また、結婚に際しての花嫁の強い意志を表すとも言われています。
黒は武家の娘の正装とされていたことから、昔から格調の高い色として扱われているため、赤い色打掛と同様に人気の色です。他の色打掛とは違いシックな印象を与えるので、凛とした強さや洗練されたイメージになるでしょう。
黒い色打掛によくある柄と意味
黒い色打掛には、さまざまな吉祥文様が取り入れられています。よくある柄と、意味を見ていきましょう。
鳳凰(ほうおう)
鳳凰は中国の伝説の鳥で、平和の象徴や夫婦の調和という意味があります。鳳凰が現れると世の中が繁栄するという言い伝えがあり、長い尾が特徴です。日本でも昔から格式の高い高貴な文様とされており、皇室の調度品などにも使われています。
「黒地鳳凰」は黒をベースに鳳凰を大胆にあしらった色打掛で、シックな中にも豪華さがあります。黒がベースになっているのでたくさんの色が使われていても落ち着いて見えます。着る人を選ばない、黒打掛です。
鶴(つる)
鶴は、長寿や夫婦円満を意味するモチーフで、婚礼衣装にも数多く取り入れられています。特に鶴は一生つがいで暮らすと言われており、夫婦の仲が良いことを象徴しています。そのため、婚礼衣装にも多く取り入れられている柄で、2羽以上で描かれることがほとんどです。
そんな鶴の飛び姿を見事に表した「黒地に鶴」は、羽を広げて飛ぶ鶴の姿が印象的な1枚です。黒に鶴の白がよく映え、華やかにまとめられています。繊細な模様も丁寧に描かれており、とても上品に見える色打掛で、花嫁の凛とした美しさを演出できます。
梅(うめ)
梅は、寒さの厳しい冬に、どの花よりも先に咲く花であることから、忍耐力や子孫繁栄の象徴とされています。また梅には「産め」という意味も込められており、子孫繁栄を願って婚礼衣装にも数多く採用されている柄です。
「友禅四君子」には、梅などの四君子と呼ばれる文様が描かれています。四君子とは「梅」「菊」「蘭」「竹」の4つの柄を組み合わせた文様のことで、吉祥文様の1つです。「菊」は長寿を、「蘭」は気品を、「竹」はまっすぐな心をあらわしているとされており、高潔で気品のある柄です。金箔で四君子をあしらい、豪華で大人っぽさが漂う1枚です。
鴛鴦(おしどり)
鴛鴦(おしどり)には、夫婦円満や良縁という意味があります。仲睦まじい夫婦を表しており、着物や帯の柄に良く使われています。つがいで描かれ、中には阿吽の姿で夫婦和合を示している文様もあります。
ジャパニーズブラックと呼ばれる漆黒をベースに、金色を中心とした鮮やかな文様が描かれた色打掛です。鴛鴦が舞うように描かれており、華やかながらも洗練されたデザインでおめでたさが感じられる1枚です。
その他の吉祥文様
そのほか、色打掛によく使われている吉祥文様は以下の通りです。
文様 | 意味 |
松竹梅 | 生命力、繁栄 |
熨斗(のし) | 華やか、おめでたい |
檜扇(ひおうぎ) | 繁栄、開運 |
御所車(ごしょぐるま) | 富 |
色打掛には、1つだけでなく複数の吉祥紋様が描かれていることが多く、正面から見たときと背面から見たときの印象が異なるものもあります。それぞれの衣装に描かれた文様の意味を知れば、お気に入りの1枚が見つかりやすくなるでしょう。
ザ・キモノショップでは、今回紹介したデザインなど、様々な黒の色打掛を無料で試着できます。せっかくの晴れ着なので、試着してじっくりと検討したいと考えている方は、ぜひご利用ください。
黒い色打掛に合わせる3つの髪型
黒い色打掛には、以下の3つの髪型が合わせられます。特徴などを見ていきましょう。
日本髪
日本髪は、日本古来の髪型で、昔から着物を着用していたときに女性がしていた髪型のことです。文金高島田などが特に有名ですが、日本髪を結える人が少なくなっていることや、ドレスなどへのお色直しに時間がかかってしまうことから、結婚式で結うケースはかなり少なくなっています。現代で日本髪にする際には、カツラを着用することが一般的です。
新日本髪
新日本髪は、日本髪を現代風にアレンジしたものです。美容師や着付け師などでも結えることから、現在結婚式で和装に合わせている髪型のほとんどは、日本髪ではなく新日本髪です。
新日本髪の特徴は、自由度の高さです。日本髪が使用する油など多くの制限があるのに対し、新日本髪ならアレンジもでき、合わせる髪飾りなども問われません。伝統的な和の美しさや形を表現しながら、個性やおしゃれも楽しめるため、現代風の着こなしができることもポイントです。
洋髪
洋髪は、新日本髪ではない髪型のことです。洋髪もルールがなく、アレンジが自由にできるのがポイントです。現代では和装に洋髪を合わせる花嫁も多く、シックで伝統的な雰囲気が漂う黒打掛にも、洋髪でおしゃれにまとめる人も少なくありません。
洋髪のポイントは、お色直しが簡単なことです。特に披露宴などでお色直しの時間がないときは、和装で洋髪を選んでおくと、ドレスへの着替えがスムースになります。また、新日本髪に比べるとセットの時間がやや短くなるため、花嫁への負担も少なくなるでしょう。
ただし、神前式で黒い色打掛を着用する場合は、角隠しが被れなかったり、厳格な神社などでは洋髪での挙式自体を断られたりする場合もあります。挙式のスタイルに合わせて、髪型を選ぶようにしましょう。
黒い色打掛に似合う髪飾り5選
黒い色打掛に似合う髪飾りは、以下の5つです。
- 角隠し
- かんざし
- 造花
- つまみ細工
- 水引
ぜひ参考にしてみてください。
角隠し
角隠しは、色打掛に合わせられる被り物の1つで、花嫁の正装に欠かせないものです。白い帯状の布を日本髪や新日本髪の頭に巻くもので、日本の伝統的な花嫁の姿です。
角隠しは洋髪には合わせられないため、着用したいときは日本髪か新日本髪にしなければなりません。黒い色打掛に角隠しを合わせると、頭上の白が目立ち、より花嫁を美しく、凛とした姿に魅せてくれる効果があります。
髪型を日本髪や新日本髪にする、伝統的な花嫁の姿にまとめたいというときは、ぜひ角隠しを着用してみてください。
かんざし
かんざしは、髪型を選ばずつけられる髪飾りです。日本髪に合わせる場合は、4つの決められた髪飾りを用います。新日本髪や洋髪では、特に決まったルールがないため、自由に選択可能です。
黒い色打掛の場合は、サブカラーと同じものを選んだり、コーディネートを楽しんだりしてみると良いでしょう。
造花
花嫁の髪飾りには、造花の中でもよりリアルなアーティシャルフラワーがよく使われます。アーティシャルフラワーは生花と見間違えるぐらい精巧に作られたお花のことで、造花より高級感があり生花より扱いやすいのがメリットです。
色とりどりのアーティシャルフラワーを、髪飾りとして使えば、黒い色打掛の和に対し、華やかな洋のイメージを合わせられ、より現代風に仕上がるでしょう。色打掛の雰囲気や色に合わせやすく、色のコーディネートを楽しみやすいのも魅力です。造花のヘアアクセサリーは自分で作ることもできるので、チャレンジしてみてもよいでしょう。
つまみ細工
つまみ細工とは、小さな布をつまんだり折ったりしたものを複数合わせて四季折々の花鳥風月を作り出す技術のことで、江戸時代から続く歴史ある伝統工芸です。明治ごろからかんざしやくしにつまみ細工が用いられるようになり、日本髪に合わせる髪飾りとして、定番のものとなっています。
和服によく似合い合わせやすいため、花嫁の髪飾りとしても良く使われており、さらに自分で作ることも可能なので、色打掛に合わせて作る花嫁もいます。和で揃えたいときや、ハンドメイドでこだわりたいときにもおすすめです。
水引
水引には、魔除けや人との縁を結ぶという意味があり、もともとは贈答品などに用いられる帯紐です。最近ではヘアアクセサリーやヘアアレンジとして使われるようになり、注目を集めています。
吉祥文様を形どったり、生花やドライフラワーと組み合わせたり、アレンジ方法はさまざまです。水引も日本の伝統工芸の1つなので、色打掛と合わせることで伝統衣装らしさをより際立たせることができます。色もたくさんあるので、黒い色打掛にも合わせやすく、個性も出せるでしょう。
黒い色打掛をおしゃれに着こなす3つのポイント
黒い色打掛をおしゃれに着こなすポイントは、以下の3つです。
- 合わせる色で選ぶ
- 柄や意味から選ぶ
- 小物で個性を楽しむ
順に見ていきましょう。
1. 合わせる色で選ぶ
黒がベースの色打掛を選ぶときは、合わせる色を工夫すると印象が変わります。例えば、黒に金を合わせるとかなり豪華な仕上がりになります。また、赤を合わせればシックな中にもおめでたさや明るさが生まれます。黒をメインにしながらも、サブカラーを華やかにすることで、個性も演出できるでしょう。
試着することでまたイメージが変わるため、色打掛を選ぶときはぜひ実際に袖を通してみてください。レンタルショップなどで気になった衣装は、実際に試着してみることをおすすめします。
2. 柄や意味から選ぶ
色打掛には、たくさんの吉祥文様が取り入れられています。例えば夫婦の調和を表す中国の伝説の鳥「鳳凰」や、おめでたい柄として昔から有名な「松竹梅」など、一つの着物に複数の柄が刺繍されていることがほとんどです。
メインに取り入れられている柄や意味から選ぶと、結婚式への思いを表すことができます。柄の配置やデザインはそれぞれの着物で異なるので、ゲストからの見え方で選ぶのもひとつの選択肢です。特に色打掛は背面や袖下の見え方をメインにデザインされているので、ぜひ試着して印象をチェックしてみてください。
3. 小物で個性を楽しむ
黒い色打掛には、さまざまなカラーの小物を合わせられます。小物の色や柄で個性を楽しむのもおすすめです。また小物や髪飾りなどとコーディネートすることで、より洗練されたな印象になります。髪型や髪飾り、ネイルなどを揃えて統一感を楽しむ花嫁も多いです。
定番の白い小物以外にも、黒い色打掛の一部の色を取り入れて揃えたり、アクセントになるカラーを取り入れたりすると統一感が出ます。思い出に残る衣装にするためにも、小物にもこだわって、選んでみてください。
黒い色打掛は特別感ある花嫁衣装!髪型や小物で個性を楽しもう
格式の高い黒をベースに使った黒い色打掛は、赤などカラフルな色打掛とはまた異なり、上品で洗練されたイメージに仕上がります。凛とした佇まいは、結婚後の強い意志を表し、華やかながらより美しく、新たな印象をもたらしてくれるでしょう。
黒い色打掛は人気が高く、様々な吉祥文様やデザインのものがあります。ザ・キモノショップでは、たくさんの黒打掛をご紹介可能です。合わせる小物も数多く取り揃えておりますので、ぜひ試着にお越しください。お気に入りのコーディネートが見つかるまで、専属のアドバイザーがお手伝いします。